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SDGs 06 考察「ラッシュ」

SDGs関連書籍を読むと、よく事例として紹介されているのが「LUSH(ラッシュ)」です。

LUSHは、英国生まれのフレッシュハンドメイドコスメブランド。原材料は地産地消にこだわり、オーガニックにこだわり、できる限り国内の工場で生産し、できる限りフレッシュな商品を届けようという企業姿勢が魅力のブランドです。

また、いち早く持続可能な取り組みを推進しているブランドでもあります。

今では当たり前になりつつありますが、プラスティック容器や包装を使用しないパッケージの開発、リサイクルの推進、動物実験の廃止など、地球・人間・動物、すべてに優しいビジネスを目指しています。

例えば、2019年9月から多発化し、2020年2月まで続いたオーストラリアの大規模森林火災。このときLUSHは、売り上げの全額がオーストラリア森林火災で被災した野生動物救援と生息環境再生に活用される限定チャリティ商品 『オール ザ ワイルド シングス ソープ 』 を全国の84 店舗とオンラインショップで発売。オンラインショップでは発売開始より1時間以内に完売、店舗でもたった1週間で全店において完売したそうです。

このソープは、オーストラリアのコアラにちなみ、お肌を清潔にする「ユーカリオイル」を使用。それに爽やかに香るレモングラスを配合したコアラ型の限定アイテムでした。

その他にも、LUSHは、私たちの暮らしの中でたくさん使用されている「パーム油」の問題にも積極的に取り組んでいます。

「パーム油」の生産のために、熱帯地域で森林破壊や火災が多発するとともに、野生動物の住処が奪われ続けています。そこで、2008年から原材料調達に「パーム油」を使用しない代替法を模索し、2017年からは「#SOSsumatra キャンペーン」を開始。

日本を含むアジア・オセアニア地域の9つの国と地域における全店舗およびオンラインショップで、スマトラ島に生息するオランウータンの数に値する合計14,600個のチャリティ商品「オランウータン ソープ」を販売しました。

個人的に、LUSHの素晴らしいところは、さまざまな地球規模の問題について真摯に向き合い、【商品が売れただけ寄付をする…】といったお金の話だけではなく、オーストラリアの大規模森林火災では「ユーカリオイル」を使用し、スマトラ島のおらうーたんを救う活動の時は生息する数を販売数にするなど、世界で起きた課題に対して、顧客とともに向き合い、取り組もうとする姿勢が多くのファンに受け入れられているように感じます。

いろいろと調べてみると、LUSHは「サスティナビリティ(持続可能)」よりも「リジェネレーション(再生可能)」を目指しているとのこと。

「安いものより、興奮できる商品を」イギリスの化粧品メーカーLUSHが、企業の成長より大切にしていること

「サスティナビリティ」という言葉が、いろんなプロジェクトやCSR、マーケティングに使われるようになって、だんだんと本来の意味を失っていっているかもしれません。また、「サスティナビリティ」によってすべてが解決するわけではありません。

LUSHの取り組みを通して、【本質】を見失わないようにしなければいけない、と痛感させられました。